今回の東日本大震災の地震メカニズムが、昭和三陸地震と類似している
のでは、ないかという専門家の意見が多くなっている。
確かに被害の数などに差はあるが、被害が発生する状況などは似ている。
昭和三陸地震とは1933年(昭和8年)3月3日午前2時30分48秒に、岩手県
上閉伊郡釜石町(現・釜石市)の東方沖約 200 km(北緯39度7.7分、東経
144度7分)を震源として発生した地震。
M8.1。アメリカ地質調査所 (USGS) の推測はMw8.4。
三陸海岸は軒並み震度5の強い揺れを記録したが、明治三陸地震の時と
同じく地震による被害は少なかった。
その一方で今回の東日本大震災の様に、地震後に襲来した津波による被
害は甚大であった。
最大遡上高は、岩手県気仙郡三陸町(現・大船渡市)綾里で、海抜28.7m
を記録した。
28mとは驚きの数字だ。ビルの9階から10階に相当する高さで去る。
この地震による被害は、死者1522名、行方不明者1542名、負傷者1万2053名、
家屋全壊7009戸、流出4885戸、浸水4147戸、焼失294戸に及んだ。
特に被害が激しかったのは、岩手県の下閉伊郡田老村(現・宮古市の一部)で
、人口の42%に当たる763人が亡くなり(当時の村内の人口は1798人)、家屋も
98%に当たる358戸が全壊した。
津波が襲来した後の田老村は、家がほとんどない更地同然の姿となっていた。
昭和8年にも今回の様な大地震が発生し、大堤防等の対策も実施していたのだが、
今回の東日本大震災は想定を大幅に超えていた事で、被害が甚大になったよう
である。
(wikipedia引用)